INTERVIEWS 中国医学 BODY&SOULメディカルクリニック 古川先生

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BODY&SOULメディカルクリニック 古川先生

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大学受験の際に中国の大学へ進学。

そこから中国医学の世界に飛び込んだという古川先生。

中医という言葉は日本ではまだあまり聞きなれませんが、漢方を処方箋として使いながらさらに西洋医術も取り入れた医療を行うお医者様のことです。

学生時代の苦労話から、先生の仕事に対する思い、海外で働くことについてお話をお伺いしました!

 

学生時代に中国へと渡る

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鈴木:古川先生、本日はよろしくお願いいたします。それでは早速ですが、なぜ中国・上海へ渡ろうと思ったのでしょうか?

 

古川:95年に大学進学で上海にきました。実は私の実家は農家なんですが、福島の田舎の方にあるんです。なので、何かをやりたいってなった時にその場所では何もなさすぎて何も出来なかったんですね。だからまずは都市に出てみようと思いました。

あとは正直、自分が何をしたいのか私自身わからなかったし、ちなみに私自身あまり学校の成績も良くなくて、日本ではそんなにいい大学に入れる状況ではなかったんです。笑 

それに実家がそれほど裕福なわけではなかったので、日本の大学の高い学費を払うことが厳しい状況だったんですよ。なので海外の大学はどうだろうと思って探してみたら、中国の大学は日本の学費の半分くらいで通えることが分かって。まだまだ発展途上の中国も面白いんじゃないかと思ったのが中国に来ようと思ったきっかけですね。

それと、農家だと肉体を使う仕事なので整体に通ったりすることが多いんです。よくお世話になっていた整体師の方のお父さんが、中国の南京で整体のことを学ばれていたっていうことを子供の頃に聞いていたんです。その時に、子供ながら中国はこういったことを勉強できるのか、やってみたいなと思って大学で学ぼうと思って進学したんですよ。

 

最初の2年は何を話しているかさえわからなかった。

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鈴木:ただ大学に入ることは難しくなかったんですか?

 

古川:いや、実は中国の大学では外国人向けの枠というのがいくつかあって、中国語がある程度話せたら入学自体は可能なんです。ただ、入ってからは大変でしたけどね。笑 

正直、大学1年、2年生の頃はほとんど何言っているか聞き取れなかったですよ。笑 ちなみに中国語もいろいろな方言があるんですね。特に年配の先生の授業なんかは方言だったり、昔の中国語が入り混じって本当にわからなくて。なので、ずっと先生が黒板に書いたものを書き写すか、友人のノートを見せてもらう、もしくは教科書をひたすら読むってことをしていましたね。

 

鈴木:入学早々、とても大変な思いをされたんですね。

 

古川:でもその時期があって良かったと思います。なんでかというと、中国医学についての本は日本語で書いてあるものもあるんですが、中国語で書いてあるものの方が圧倒的に多いし、手に入りやすい。当時、めちゃくちゃ教科書を読みこみましたから、おかげで中国語を読むのがとても早くなりました。こういった経験というのは大切ですね。

 

鈴木:先生は先ほど、元々整体師になりたかったと仰ってましたが、そこから中医になりたいと考えが変わっていったのは何か理由があったんでしょうか?

 

古川:実はあまりの情報不足で、整体を学ぶ先生というのが見つからなかったんです。笑 あとは中国医術の基礎を学ぶ中で、体の悪いところに対する処方として漢方や鍼灸、整体などがあるんですね。そこで漢方を学んだ時に、漢方で使用する植物は自分が子供の頃に遊んでいた植物だったということが分かって、すごくそれが面白かったんです。そこからどんどん漢方に惹かれていって、結局漢方を処方せんとして提供する中医になりました。

 

まだまだ日本では浸透していない、漢方での医療。

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鈴木:そうだったんですね。先生、大変申し訳ないのですが私自身あまり漢方を摂取したことがなく、漢方の効果をいうものがちゃんと理解できていないのですが、どういった効果があるのでしょうか?

 

古川:漢方はあらゆる病気に、いろんなアプローチができるものです。例えばインフルエンザに効く漢方をいうものもあって、タミフルを飲まなくても大丈夫なんですよ。

 

鈴木:えー!そうなんですね!知りませんでした!

 

古川:漢方は本当にいろいろな種類があります。例えば胃が痛いと言っている人に対しても、その人が辛いものを食べると痛いのか、冷たいものを食べると痛いのかなんていう違いで処方する漢方は全く違ってきますからね。だから先ほどお伝えしたように、あらゆる病気にいろんなアプローチが可能なんです。

 

鈴木:先生は大学受験で決意を持って中国にいらっしゃいましたが、今まで他のことを学びたいだとか別の国に行って仕事がしたいとは思わなかったんですか?

 

古川:私が中国医術を勉強したのは、私がやりたいと思ったことを叶えるためなんです。私が何をしたいかというと

 

「何かのモノを使って、人を癒す。」

 

という行為がしたかったんです。なので例えば湖のほとりにカフェがあって、そのカフェで人を癒すということでも良いんです。あと高校時代にアフリカのアフロミュージックがめちゃくちゃ好きだったんです。アフロミュージックっていうのは、太鼓を叩きながら音楽に合わせて踊るんですね。一種のシャーマニズムみたいなものなんですが、そういった行為を通して病気などを治そうとするんですよ。

それが私にとってもすごく魅力があって。正直、中国と並行してアフリカに行く方法も調べました。笑 両方行きたかったんです。でも結局出資をしてくれるのは親ですからね。流石にアフリカにそういったことを勉強しに行きたいとは言えませんでしたね。笑 ちなみにアフリカに行くことはまだ私の夢でもあります。笑

 

鈴木:アフリカのシャーマニズムが中国の漢方に変わったわけですね。でもどちらにせよ人を癒すという仕事というのは素敵ですよね。

 

古川:本当にそうだと思います。むしろ人間が根本的にやりたいと思っているのはそこじゃないかと思うんです。だって自分が仕事をした時に、その相手から気持ち良く「ありがとうございます」と言ってもらえたら、言われた人はストレスが溜まらないと思うんですよ。日本では仕事でストレスが溜まる人が多いですけど、こういった点を考えずに仕事を選んでいる人も多いと思いますね。

 

上海で働くことの魅力とは?

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鈴木:古川先生は上海にもう20年住んでいらっしゃいますが、日本と比べてみたときに上海の魅力というものは何かございますか?

 

古川:中国の方は皆さん仕事とプライベートを分けているんですね。特に仕事より家族を第一に優先されています。うちのクリニックで働いている女の子なんかは、「お母さんとご飯が食べたいから残業はできません!」なんて普通に言いますからね。これって、日本が高度経済成長の時に失くしてしまったものではないのかなと思います。まぁもちろんそういた経済成長があって、日本が経済大国へと成長したのは事実ですので、一概に悪いとは言えないんですけどね。でも、中国で暮らしているとそういった家族愛というものをすごくよく感じていますね。

 

鈴木:最近日本の若者が内向き志向と言われており、海外に興味をあまり持っていないと言われています。19歳の頃から中国に住まわれている先生からすると、この若者に対して何か思うところはございますか?

 

古川:私が思うに、単純に日本の若者が日本のクオリティーの高さに気がつき始めたんじゃないかなと思います。海外への憧れというものが薄れてきて、逆に日本という国の価値が上がったんじゃないでしょうか。それに現在日本の物価というのは下がってきていますからね。中国を含め、周辺の物価が上がっていることを考えると、物価は下がってもクオリティーが高い日本に留まることも正解なんじゃないかなと思います。

 

鈴木:それでは先生としては、こういった若者たちは日本に留まるべきだと思われますか?

 

古川:私が思うに、日本人はここからさらに日本のクオリティーというものを上げていったほうがいいんじゃないかなと思います。正直、日本人は本当に語学が不得意ですからね。海外に行くとなると、やはり不利です。笑 

中国の人なんかはやはり色んな人種が混ざっているだけあって、本当に語学を学ぶのが早いです。きっと古代の人たちから受け継がれてきた遺伝子とか細胞レベルで違うんじゃないのかなと思いますね。日本はやはり日本人しかいないですから。

なので、若い世代の方たちが日本に目を向けているのであれば、あえて海外へと連れ出そうとはせずに、これからまた海外の人たちが日本に来たい!って思わせるような日本を作り上げていくようにしていけばいいのではないかと思います。ただ、もちろん日本のクオリティーを高めるだけではなくて、外国人に対する柔軟性も必要です。実際に日本に外国人が来た時に、それに応対できないではだめですからね。少し大変なことを言いましたが、日本自体のレベルを上げ、それに反応する外国に対応できるように自分たちも変化する、これが大切だと私は思います。

 

鈴木:日本自体のレベルを上げ、それに反応する外国に対応できるように自分たちも変化する、なかなかハードルが高いですね。笑 しかしながら、日本の国力を上げると言った点で考えたら、まさに日本という国のプレゼンスを向上させなければいけませんね。大変貴重なご意見、ありがとうございました!

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著者プロフィール︎

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鈴木太郎(Suzuki Taro)

旅するフリーランサー、1989年8月13日生まれ。 サントリーに3年勤務後退職し、海外で活躍する日本人をインタビューしながら世界一周をするプロジェクトを実施。 アメリカDisney Worldスタッフ、サントリー酒類営業、MATCHA地域統括マネージャーなどを経て、現在はフリーランスとして活動中。Webサイト制作やWebメディアでのライターなどをしています。パリ在住。

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